弁護士からの郵便に記載された金額・支払期限は、あくまでも言い値・一方的な期限指定に過ぎず、法的な拘束力を持つわけではありません。
ただし、無視をしているといずれ訴訟(裁判)を起こされる可能性が大きいため、放置することはお勧めできません。
相手方の請求・主張の内容を十分に精査し、冷静に反論あるいは示談交渉を進めることが大切です。
ご不明のこともあるかもしれませんので、まずは、不倫・浮気の慰謝料問題に詳しい弁護士にご相談いただくことをお勧めいたします。
また、ご自身で対応することに精神的な負担や不安を感じるときは、弁護士に対応をご依頼いただくとよいでしょう。
不倫・浮気による慰謝料請求は、いきなり訴訟を提起されるのではなく、まずは内容証明郵便が送付されてくるなど、裁判外での請求からスタートするケースが多いです。
相手方が弁護士を立てて、その弁護士から不倫・浮気による慰謝料を請求する旨が記載された郵便が届く、というケースも一般的です。
そして、そのような弁護士からの郵便には、不倫・浮気の事実を指摘するとともに、「500万円」や「300万円」を、「10日以内」や「14日以内」に支払うように請求する、という旨が書かれていることが通常です。
このように、弁護士から不倫・浮気による慰謝料を請求する旨が記載された郵便が届いた場合、どのように対応すればよいのでしょうか?
まず、弁護士からの郵便に記載された請求額ですが、これはあくまでも相手方の言い値に過ぎません。
訴訟をすれば実際に認められるであろう金額よりも、高額の慰謝料を請求してきていることが通常です。
慰謝料の適正額については、冷静に検討しなければなりません。
また、不倫・浮気の事実がないとか、既婚者であるとは知らなかったとか、肉体関係を持った時点で夫婦関係が破たんしていたなど、そもそも慰謝料の支払義務がまったくないのだと反論すべきケースもあります。
そして、弁護士からの郵便に記載された支払期限についても、あくまでその弁護士が一方的に指定した期限であり、法的拘束力はありません。
ただし、弁護士からの郵便を放置し、無視することはお勧めできません。
弁護士からの郵便に記載された期限を過ぎても応答せずにいると、弁護士から再度の郵便通知が来たり、弁護士から電話請求があったりすることが考えられますし、いずれは訴訟を提起されることとなるのが通常です。
ですので、相手方の請求・主張の内容を十分に精査し、冷静に反論あるいは示談交渉を進めるという対応を取ることが基本となります。
ここで、相手方が立てた弁護士に対し、ご自身の判断だけで連絡・交渉することに、大きな不安や精神的負担を感じるという方もいらっしゃると思います。
相手方に付いた弁護士は法律の専門家であり、弁護士ではない方との間には、法的知識や交渉力において大きな差があることが通常です。
また、ご不明のこともあるかもしれません。
そこで、まずは、不倫・浮気の慰謝料問題に詳しい弁護士にご相談いただくことをお勧めいたします。
相手方が立てた弁護士から電話連絡があった場合には、「支払期限が指定されているが、こちらも弁護士に相談したうえで回答する(からもう少し時間がかかる)」などと答えておけばよいでしょう。
慰謝料を支払う義務があるのか、支払う義務があるとしても、適正な金額はいくらくらいであるかなど、弁護士のアドバイスを受けることで、適正な解決に向けた対応方針が見えてくることでしょう。
そして、相手方が立てた弁護士との連絡・交渉をご自身で対応していくことに精神的な負担や不安を感じるときは、弁護士に対応をご依頼いただくとよいでしょう。
弁護士に対応をご依頼いただくことで、精神的な負担や不安をかなり軽減することができますし、専門的な法的知識や経験をもとに話し合いを進め、適正な解決を図ることが期待できます。