不倫・浮気の証拠がない場合でも、慰謝料を請求すること自体は可能です。
しかし、慰謝料の支払を受けられる可能性は低く、リスクもあるため、おすすめできません。
まず、不倫・浮気による慰謝料を請求した際に、相手方が不倫・浮気の事実を認めて慰謝料を支払う意思を示すのであれば、不倫・浮気の証拠がなくても、慰謝料の支払を受けられることになります。
しかし、実際には、証拠を示されなければ不倫・浮気の事実を認めないという例も多く、このような場合には、証拠がなければ慰謝料を支払わせることは難しいでしょう。
また、裁判所に訴訟(裁判)を提起したとしても、裁判所は、不倫・浮気の証拠がなければ、慰謝料を請求する根拠がないと判断するため、やはり慰謝料の支払を受けることができません。
一方で、不倫・浮気の証拠がないにもかかわらず、そのことを相手方の会社や周囲に言いふらした場合や、相手方に慰謝料の支払を強く要求した場合には、むしろ、相手方から名誉毀損や精神的苦痛に対する慰謝料を請求されてしまう恐れがあります。
このように、不倫・浮気の証拠がないままに慰謝料を請求した場合、かえって、こちらがリスクを負ってしまう可能性があるため、不倫・浮気の証拠を十分に集めてから慰謝料を請求することをお勧めいたします。