不倫・浮気による慰謝料は、不倫・浮気をした配偶者に対して請求することができます。また、不倫・浮気相手に対しても、慰謝料請求をすることが可能です。

不倫・浮気とは、不倫・浮気をした配偶者と不倫・浮気相手とが共同して行う行為です。したがって、不倫・浮気をした配偶者と不倫・浮気相手とは、連帯責任の関係にあります。そして、離婚をすることが前提なのであれば、①配偶者に対してのみ慰謝料請求をする、②不倫・浮気相手に対してのみ慰謝料請求をする、③配偶者および不倫・浮気相手の両者に慰謝料請求をするといった3つの選択肢が考えられます。なお、離婚をしない場合には、不倫・浮気相手に対してのみ慰謝料請求をするのが通常でしょう。

不倫・浮気をした配偶者と不倫・浮気相手のどちらに慰謝料を請求するのか、あるいは両者に対して慰謝料請求を行うのかについては、請求する側が自由に選択することができます。その選択に当たっては、誰に対して慰謝料請求をすればスムーズに支払を受けられそうか、誰に対して民事上の制裁を加えたいかなどの観点から判断することになるでしょう。

この点、学生、無職、パート、専業主婦など、資力に乏しいと考えられる者については、慰謝料請求の相手方としては不適切であると言えるでしょう。なぜなら、こうした支払能力に不安がある者からは、そもそも慰謝料の支払をまともに受けられないか、仮に慰謝料の支払を受けられたとしても、少額の支払や長期の分割払いになってしまうことが想定されるからです。これに対して、正社員や公務員などのように、経済的に安定している者については、慰謝料請求の相手方として適していると言えます。なぜなら、経済的に安定している者であれば、適正な金額の慰謝料を一括で支払ってもらえることが期待できるからです。また、仮に支払を拒まれたとしても、最終的には強制執行で給料を差し押さえるなどして、慰謝料の回収を図っていくことが期待できます。

また、不倫・浮気相手に対して慰謝料を請求したい場合に、不倫・浮気相手の住所・氏名が分からないというケースもあり得ます。不倫・浮気相手の住所・氏名が分からないままでは、内容証明郵便の送付や訴訟の提起を行うことができず、不倫・浮気相手に対する慰謝料請求の手続が進められません。したがって、このようなケースでは、配偶者に対して慰謝料請求を行うという選択をするのが基本となるでしょう。もっとも、不倫・浮気相手の住所・氏名については、電話番号から調査が可能な場合もあります。また、不倫・浮気相手の住所は分からないものの、勤務先等が分かっているという場合には、そちらに郵便物を送付することで、慰謝料請求を行うという手段を取ることができます。ただし、電話番号からの住所・氏名の調査については、個人情報保護の問題もあるため、うまくいかないケースも少なくありません。また、勤務先等への郵便物の送付については、不倫・浮気相手の名誉棄損等にならないように、本人限定受取(郵便局のオプションサービス)の形で送付するなどの配慮が必要です。

なお、不倫・浮気相手が、配偶者が既婚者であることを知らず、なおかつ、知らなかったことについて落ち度がないという場合には、不倫・浮気相手に対する慰謝料請求は認められません。この場合には、配偶者に対してのみ慰謝料請求を行うことになるでしょう。もっとも、メールやラインなどの文面に既婚者であることを認識しているような記載がある場合や、配偶者が「既婚者であることを明かした上で肉体関係を持った」などと自供している場合などには、「配偶者が既婚者であることを知らなかった」という不倫・浮気相手の主張を容易に覆すことができます。また、例えば、配偶者と不倫・浮気相手とが同じ職場であり、既婚者であることが分かって当然であるという場合には、仮に既婚者であることを知らなかったとしても、知らなかったことに落ち度があるものと認められ、慰謝料の支払を免れることはできません。このように、不倫・浮気相手が、配偶者が既婚者であることを知らなかったと主張している場合でも、不倫・浮気相手への慰謝料請求が認められる可能性は十分にありますので、慎重に検討していくことが必要です。

以上のように、不倫・浮気による慰謝料請求を行うに当たっては、誰に対して請求していくのかという選択についても、慎重に判断することが必要となります。不倫・浮気による慰謝料請求をご検討されているという方は、まずは不倫・浮気の慰謝料問題に詳しい弁護士にご相談いただくのがよいでしょう。八戸シティ法律事務所では、これまでに、不倫・浮気の慰謝料問題に関するご相談・ご依頼を多数お受けしてまいりました。不倫・浮気による慰謝料請求について、ご不明の点などがありましたら、お気軽に八戸シティ法律事務所にご相談ください。

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